「保証人」と「連帯保証人」の違いとそれぞれの恐ろしい現実を知る!
保証人の種類の違い
お金を借りるときには「保証人」や「連帯保証人」が必要なことがあります。多くのところでこの「保証人」と「連帯保証人」の違いについては説明されていますが、今回はざっくりと、大きく違う部分について簡単におさらいしてみましょう。なんとなく知ってはいると言う人でも確認をかねて目を通しておくといいかもしれませんね。
連帯保証人は債務者本人と同じ
保証人と連帯保証人は全く違うものと考えてもいいほど大きな違いがあります。まずは説明が簡単な連帯保証人から説明しましょう。連帯保証人はお金を借りた本人と同じように扱われます。1000万円の借金であれば1000万円とその利息や遅延損害金についても支払いの義務があり、仮に債務者本人が返済しないような場合には即座に連帯保証人に支払いを求めることも可能です。
極端な話をすれば債務者に一度も返済を請求することなく連帯保証人に最初から支払いを求めても良い訳です。お金を貸す側と借りる側が結託して連帯保証人を騙すと言うことも可能でしょう。とにかく「保証人だから」というような理屈は全く通用しない、それが「連帯保証人」の特徴です。
保証人は債務者とは全く違う
これに対して「保証人」はお金を借りた債務者とは全く違う性質があります。まず、保証人に請求が来るときにはお金を借りた債務者の支払い能力が確定していることが前提です。仮に債務者の支払いが滞っていたとしてもそれだけを理由に保証人に請求をすれば保証人は拒むことができます。まずは債務者本人の支払える範囲を確認し、その残りの部分についてしか支払う義務もありません。
仮に1000万円の債務があったとしてもその全額が支払い対象になることはまず無いでしょう。本人が支払いを行いその後支払うことが不可能な部分について支払いの義務が生じるのが保証人です。債務者本人に支払いの能力が無いと考えられる部分について支払いの義務が生じるのが保証人です。請求されれば債務者本人への請求を優先するように抗うこともできます。
更に債務者本人に請求を行ったことや債務者本人に支払い能力が無いことが証明できる状態になるまでお金を支払う必要はないと言っても過言ではありません。現実問題「保証人」であればお金を支払わなくてはいけないケースはごく限られた稀なケースだと考えることもできます。「連帯保証人」ではなく「保証人」であれば極論、なっても構わないこともあるでしょう。
雲泥の差
仮に本人の居場所が分からないとしても保証人は支払う必要はありません。探すのはお金を貸した側のやるべきことです。このように考えると「保証人」と「連帯保証人」には大きな違いがあるということが良く分かります。絶対になってはいけないと言われている保証人は「連帯保証人」であって、もしも連帯保証人になる場合には借りてもいない借金を背負わされることになると言うことをしっかりと認識しておきましょう。
更に細かい部分や法令などを確認していくと「保証人」と「連帯保証人」には他にも様々な違いがあります。しかし、それらを確認するまでもなく本当になにか特別な事情が無い限り「連帯保証人」にはなってはいけないというのが肝に銘じておかなければなりません。仮にあなたが「連帯保証人」になることを頼まれた場合には必ず断り、その人との人間関係も断つべきです。連帯保証人とはそれほど大変なことなのです。